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ごぶさたしております。
この本、最初のほうに加藤泰がアスファルトに穴を掘らせたとか、助監督に遠くで泣いている赤ん坊を泣き止ませろと命令したとかいう話が出てくるやつですよね。以前本屋で加藤泰の章を立ち読みして、次に行ったときには売れていたので、続きを読みたいと思いながら、忘れていた本です。思いだせてよかった。
ぼくの70年代アレルギーは、東映に関してだけはなぜか早々に解除されました。なぜだろう。環境が東映的だったせいかな。
小沢茂弘。
数えてみるとやくざ映画を中心に、15本くらい観てます。いや115本も監督しているから、たった15本しか観ていない、です。東映映画が好きな人なら、知らないうちにでも、もっとたくさん観ているはずです。
「基本は何十年たとうと変わらんと思いますよ」というこの監督の言葉は、才気とマンネリの諸刃の剣で、ごく無難だったり、異様な活気に溢れていたり、ものすごくつまんなかったり、異常な爆発をしていたりと、浮き沈みが激しい気がします。
任侠映画初期の「博徒」シリーズ、「関東」シリーズは、つまみ食いした限りでは、初めて本物のやくざを撮るという緊張感と、この監督のゲサクなパワーがほどよくミックスされて、猥雑な生気に溢れている。これがおもしろい。
その後60年代後半から70年代初期にかけては、ちゃんとヒットも飛ばすものの、創意工夫もなくルーティン的に撮っているものが多いみたいで、今観るとたいていつまんないです。
73年からの実録路線には、なんらかの理由で参加できず、代わりに和製カンフー映画を撮らされるんですけど、ここで起死回生を賭けた、わけのわからない大爆発をしちゃっている。これがすごい。
というところで、突然クビになって、易者に転身してしまうわけで、生粋の東映育ちで、最も東映的にふるまった人が、東映から干されてしまうという数奇な運命をたどっています。
このへんのドラマは、ワイズ出版のインタビュー本を読んでも、(都合の悪いことを話していないせいなのか、自分で自分のことを語れないタイプの人なのか)いまいちよくわからないので、この本を読んでちょっと補完したいです。
http://taraga.at.infoseek.co.jp/
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